認知行動療法とは

認知行動療法は考え方を変える心理療法の一つです。極度の不安、悲しみ、怒りなどからストレスを抱えることがうつ病の原因ではと言われています。

ならば、もしも上手にストレスを発散できれば、この病気を改善できるのではないでしょうか。

そこで発案されたのがストレスをため込まないようにするこの方法です。

ストレスをため込みやすい人とそうでない人の違いは受け止め方にあるのではと考えられていて、思考回路を変えることができればストレスを軽減できるのです。

欧米では、うつ病、パニック障害、強迫性障害、不眠症など、さまざま治療によく利用されていて、その効果も抗うつ薬と同じように認められています。

認知行動療法は日本でも少しづつ広まり始めています。ですが、欧米諸国に比べるとまだまだ一般的な対処法とはいえないのではないでしょうか。

病院の治療と両立できる

認知行動療法は薬品や医療器具等を一切使用しません。また病院の治療を受けながら一緒に利用することが出来ます。
さらに、薬を使う治療とは異なり、リスクが低い安全な方法です。

認知行動療法のデメリット

医師や臨床心理士が認知行動療法を行うケースもあります。しかし、相手との相性があわないのであれば、それほどの効果は期待できないとも言われています。

また、治療費は1回3,000~8,000円の範囲になり、ふつうは15回~20回に分けて行うため、コストがやや髙い治療法です。

さらに効果が現れるまで時間がかかることもあり、認知行動療法を利用しても期待するほどの効果がでないケースもあります。

認知行動療法のメリット

一番おおきなメリットは薬物治療と異なり、ハッキリした副作用がないことです。

また、この方法を習慣にしてしまえばうつを感じてもその場ですぐに思考を変えてストレスを軽減することができます。

さらにこの方法の効果の継続期間は薬物治療より長いことが臨床試験で確認されているのです。

認知行動療法トレーニングブック

国立精神・神経医療研究センター、認知行動療法センターの所長、精神科医大野裕先生は認知行動療法の活用を推薦されていて、心の治療に関する本をたくさん出版されています。

その中の認知行動療法トレーニングブック(訳 大野裕)「定価12,800円」では詳しい内容を知ることができるので、是非参考にされて下さい。

何度も繰り返してこの方法を利用するとより高い効果が期待できます。そして考え方が変わると嫌な気分になることもなくなるはずです。

つまり、いつも快適な気分で生活ができるようになれるのです。

考え方を変える効果

たとえば、2人の人がまったく同じことで誰かに怒られたケースを考えてみましょう。

Aさんは「そういうこともある。次は気を付ければいいことだし、それほど大したことではない」と受け止めたとしましょう。

ところがBさんは「やはりまた怒られた。わたしはやっぱりダメだ。どうしようもない人間だ。」と受け止めました。

人によって受け止め方に大きな違いがあるとは思いませんか。

もしも、Aさんのように考えるならば、嫌な気分が長く続くことはないはずです。

その一方、Bさんのように考えるならば、悲観的になることも多くなりさらに落ち込んでしまうことも増えるはずです。こうなると立ち直ることが難しくはならないでしょうか。

つまり、考えることそれ自体がその後の人生に大きく影響を及ぼしているのです。

そして客観的に考えると、一方がネガティブに受け止めないことならば、もう一方がネガティブに受け止める必要はないのです。

如何でしょうか。

ほんの小さな気付きで、気分は一瞬にかわってしまうことにはならないでしょうか。

また、一人で気分を改善するためのヒントを見つけることは難しいかもしれません。ところが客観的なアドバイスを利用すると、「なるほどな」と思えることも発見できるのです。

認知行動療法はアメリカの精神医学科医アーロン・T・ベック博士が考えた認知療法から発展しました。ベック博士が認知療法を発表したあとイギリスのデイビッド・M・クラーク博士がベック博士と共同研究をおこない認知行動療法ができました 。
クラーク博士とベック博士が共同で認知行動療法の論文を発表したのは、1988年のことですから、認知行動療法の歴史はそれほど長いものではありません。まだまだ、新しいタイプのうつの治療法なのです。