2015-12-25(2017-5-20更新)

「死にたい」「何もしたくない」無気力から抜け出す方法その1

やる気が出ないその訳がよくわかります。

落ちこんでしまって「何もしたくない」という経験はありませんか?無気力の症状は繰り返されることが多いのです。

また、何もしたくない気持ちが長く続くと、ますます自信がなくなり自己嫌悪や自暴自棄になることも。自分では気が付かないうちに「前よりも落ち込んでいる!」としたら。。。

無気力のサイクルという悪循環に陥っているのかもしれません。stress

これまでの仮説は間違っていた……?

無気力のサイクルから抜けだせなくなると大変なことになります。

放っておくと最後には何もできなくなるからです。

なぜ、そうなってしまうのでしょうか。

これまでさまざまな学者や医師達は、人が無気力のサイクルにはまってしまうその訳を解明しようとしました。

この症状について立てられてきた仮説は、無気力になるのは怠け者だからとか自分を傷つけたいからだとか周りをイライラさせたいなど、本当にひどいものです。

ところがアメリカの認知心理学者デビッド・D・バーンズはその仮説を真っ向から否定しています。

精神医学の理論を代表する4つの仮説についてバーンズ博士の反論を見てみましょう。

【間違った仮説1】人間の本質、それはなまけ者だった?

「この仮説は人間の本質という曖昧なものに根拠のないレッテル貼りをしています。私たちが自分に「なまけ者」というレッテルを貼ることは無意味で、有害とさえ言えます。(中略)また、「なまけ者」だということが、人間の生まれつきの性質の一部だとあやまった印象を与えています。これには科学的根拠はありません。」

引用元:デビッド・D・バーンズ『新しい認知療法の紹介 嫌な気分をさようなら』

【間違った仮説2】落ちこんでいる人は自分を傷つけたい?

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「この仮説は、自分を傷つけることを落ちこんでいる人が望んでいるということです。これは精神療法家にかなりの支持を受けている理論です。しかし、こんなばかばかしい仮説はありません。(中略)あなたがもし、落ちこむのを好む人がいるのでは、と思うなら自分が落ちこんだ時のことを思いだしてください。(中略)私はこれまで、本当に惨めさを楽しんでいる患者に会ったことはありません。」

引用元:デビッド・D・バーンズ『新しい認知療法の紹介 嫌な気分をさようなら』

【間違った仮説3】落ちこんでいる人は周りをイライラさせたい?

「この仮説で見逃されているのは、本当に落ちこんでいる人は怒りなど感じていない点です。周りが落ちこんでいる人の無気力さにイライラしたとしても、それを期待しているとか楽しんでいるというわけではありません。実際にはそれを恐れています。この仮説は侮辱であり事実ではありません。」

引用元:デビッド・D・バーンズ『新しい認知療法の紹介 嫌な気分をさようなら』

【間違った仮説4】落ちこんで無気力になると何らかの報酬を得ると考えている?(例:周囲の関心を集めるなど)

「報酬を得るという考え方は近年の行動科学的な精神医学の代表的な考え方です。この考え方は一理あります。しかし、落ちこんだり、何もできなくなってしまったとき、人の助けを喜んで受けとることは稀(まれ)です。」

引用元:デビッド・D・バーンズ『新しい認知療法の紹介 嫌な気分をさようなら』

無気力の典型的な症状とは

もう少しくわしく典型的な無気力の症状を見てみましょう。もしも気力がないということならば、きっと当てはまることがあるはずです。

無気力になると
・落ちこむ。
・絶望的になる。
・何をするのも無意味だと思う。
・自分には能力がないと感じる。
・やる気が出ない。
・失敗ばかり考える。
・何をするのも難しくなる。

無気力になると自分を破壊するような考えになるのです。

そして、これまで積極的に行動していた人でも行動パターンが全く変わってしまいます。

こちらを見て下さい。

気力がなくなると考え始めることの一例です。またこの気持ちが強くなると人は一貫した行動パターンをとるようになります。

無気力になった時の感情 その結果の行動パターン
疲れ、自己嫌悪、自己否定、自己卑下、落胆、罪悪感、絶望感、圧倒されたなど 自信につながるような行動を意識的にさける。ひどくなると人も避けるようになり、引きこもりになる。

また、この感情と行動パターンは連鎖していて延々と繰り返されるので、最後には抜け出せないということになるのです。

無気力サイクルの結末
無気力になるので活動ができなくなり自分はダメだと思いこむ。ダメ人間や敗北者だと強く確信をもつようにもなり、自信がないので周りを避けるようになる。そのため孤立する。すると、落ち込みは余計にひどくなり、ますます活動が出来なくなる。これがグルグルと永遠に続く。

 

無気力が起こる訳

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ではなぜ、無気力になるのでしょうか。バーンズ博士は無気力になるのは考え方に問題があると推測していて、どのような思考になると気力がなくなるのか分析しました。

1.絶望感

まずは絶望感です。絶望を感じると過去の楽しい思い出も幸せだったことも思いだせなくなります。

また、将来にたいして明るいイメージは全く持てなくなります。さらには悪いことしか起こらないと考えるのです。

2.無力感

次は無力感です。

たとえば、運命、他人からの影響、体内で分泌されるホルモンなど「外的要因」が気分を決定すると考えると自分の心はコントロールできないように感じませんか。

気持ちが外部の何かによって左右されると考えるならば無力感に苛まされるのです。

3.圧倒されること

question-mark3番目は圧倒されることです。例えば、仕事を一気に広げて手が負えない状態を作ってしまったり、一度に何もかも自分だけでしなくてはならないと考えたりするとしましょう。

こうなると一種のパニック状態に陥ります。その結局、何もできないという状態をつくりだしてしまいます。

4.早合点

4番目は早合点をすることです。どんなことでも悲観的に早合点してしまう癖があるとしましょう。「それは出来ない」とか「私には無理」と自動的に考えるならば何も出来なくなりませんか。

また、取りかかっていないことでも自ら壁を作って、納得できる行動は「一つもない!」と考えるのでやる気が起こらないのです。

5.レッテル貼り

5番目はレッテル貼りをすることです。意味もなく自らレッテルを貼ることもあります。「私はダメな人間だ」とか「私にはいい所なんてどこもない」のように理由の有無にかかわらず自分を責めて心を追い込んでいきます。

レッテルを貼ることが癖になっていると自分に対して何の期待も持てなくなります。

6.自分を正しく評価できない

6番目は自分を正しく評価していないことです。一生懸命にしたことやうまくいったことでも「そんなことは大したことではない」とか「誰にでもできること」などと悲観的に捉えてしまうのです。

こうなると、どんなことをしても喜びにはなりません。

その結果、自分には何の価値もないと考えるようになります。

7.完全主義

7番目は完璧主義になることです。一見、聞こえはいいのですが完璧を求めすぎると何をしても満足できません。極端な完璧主義は何もできなくなるという結果を招きます。

さらに、完全性を追い求めるので何かを成し遂げたとしても喜びを感じることもないのです。

8.失敗への恐れ

8番目は失敗への恐れを感じることです。例えば、努力してもうまくいかないことが続くと人格まで否定されると思いこんでしまいます。失敗ばかり考えるので何かに挑戦することが苦痛になります。

9.成功への恐れ

9番目は成功への恐れを感じることです。これは失敗への恐れより危険な考えです。

上手くいったことは全てまぐれだと考えるからです。

成功すると自分以外の要素があったので上手くいったのだと考えるので、余計に自信がなくなります。そして、失望や拒絶や自己卑下が一層強まるのです。

また、成功への恐れが続く場合、いつかは絶壁から突き落とされると考えるようにもなります。

その結果、始めから手を出さないほうがいいと判断してしまうのです。

10.非難や批判への恐れ

10番目は非難や批判への恐れを感じることです。何かに挑戦するとささいな失敗や間違いでも強く非難されるのではと考えます。

周囲に拒絶されると思ってしまうと出来るだけ行動しないようになるのです。

11.プレッシャーと反発

panic11番目は強烈なプレッシャーとそれに対する反発心をもつことです。周りからのプレッシャーであったり、自分で課す場合もあります。あまりにも強烈なプレッシャーのために悩まされることもあります。

抵抗できないくらいプレッシャーが強すぎると耐えられないと感じるので結局は何もできなくなります。

12.フラストレーションがすぐに溜まってしまう

12番目はフラストレーションがすぐに溜まってしまうことです。問題が解決しない、または物事がうまくいかないと恨みをもってしまい結局は何でも諦めてしまいます。

これは現実を頭の中の理想と比較してしまうので起こっています。

フラストレーションが起こるのは、理想と現実が一致しないからです。これが頻繁に起こると何もしたくないという結果を招くことになります。

13.罪と自責の念に悩む

13番目は罪と自責に悩むことです。自責の念が強すぎると自然と生活を続けていく気力がなくなってしまいます。自分を追いつめ過ぎると何も出来なくなるのです。

また、他人の責任でも自分の責任だと考えてしまうので、さらに自分を追い込むことになり、結局は何もできなくなります。


いかがでしたか。

当てはまることがあるならば、もしも考えることを変えることができれば、無気力からも抜け出せるのではないでしょうか。

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「考え方を変える」とは言っても、頭の中で考えて気持ちを切り替えるのは簡単なことではありません。

そこで、認知行動療法と呼ばれていて臨床試験などでも効果が確認されている思考回路を自動的にかえる方法を利用してみては如何でしょう。

もちろん、一人で取り組める方法です。

次回は、自己破壊的な気持や自己嫌悪、無気力を解消するための気持ちの切り替え方をご紹介します。

自分でうつを治す方法