2016-12-19(2017-3-1更新)

脳梗塞、脳卒中、動脈硬化になる前に覚えておこう、切れない詰まらないボロボロにならない血管の作り方

一日3食、規則ただしい食事をとるのが健康を維持するコツではないようです。ごはんをしっかり食べすぎると血管の状態が悪くなり、3大疾病の2つ急性心筋梗塞や脳卒中の原因にもなるのです。blood-pressure

血管の状態が悪くなると、その状態がよい人に比べて、突然死をする危険性が高くなります。人気の医学博士、池谷敏郎先生はこれまでの常識とはちがう食事のとり方を教えてくれます。内容を簡単にまとめてみました。

池谷敏郎

ごはんを食べ過ぎると血管がボロボロになる

 Blood-vessel飽食の時代に生きるわたしたちは、なんでも好きなものを好きなだけ食べることができます。じつはこれが三大疾病を引き起こす原因になっているのです。またこれまでとは一転して、ごはん(主食)を中心にした食事は、健康に悪いことが最近の研究から分かってきました。

主食とされている食べ物(ごはん・めん・ぱん)は炭水化物ですね。主食を中心に食事をするのが習慣になっていると、急性心筋梗塞や脳卒中になりやすくなるそうです。

主食は血管の動脈硬化を引き起こす栄養素の糖分になります。必要いじょうに糖分を摂取してしまうと、それが中性脂肪になって体内に蓄積され、血管をボロボロにする原因になるのです。

ドロドロ血液、ボロボロ血管にはさまざまなデメリットがあります。まずは、肌のハリやツヤがなくなります。結果、老けてみえます。さらに血行が悪くなり、肩こりや冷え性にもなりやすくなるのです。

おかずでお腹をある程度いっぱいにしてからごはんを食べる習慣をつけてみましょう。理想的な食べ方は、野菜から食べて次におかず、最後にごはんという順番がより健康な体をつくる食事の仕方です。

デザートは食事のはじめに食べたほうがいい

dessert

食事の最後の楽しみはやっぱりデザートです。しかしデザートは食事のはじめに食べた方がいいようです。

デザートには糖分がおおく含まれているので、たべると血糖値が上がります。血糖値があがった状態で食事をすると食べる量を抑えることになり、はやく満腹感を得ることができるのです。

また糖尿病の患者さんを対象にした研究から、グレープフルーツ(糖分)を食事の前にとると食後の血糖値やインスリン値の上昇を抑えることも分かりました。

池谷先生も健康管理のため、リンゴとニンジン、レモンなどをミックスしてつくったフレッシュジュースを朝の食事の前に飲んでいるそうです。

それと、糖質をまったくとらないもしくは極力ひかえる糖質制限ダイエットも最近では注目されています。しかし、健康なひとが糖質制限ダイエットのように極端に糖分を控えてしまうと逆に健康を害してしまうそうで、やはり控えたほうが無難なようです。

調味料の使い方で高血圧を予防する

 seasoning高血圧は動脈硬化の原因のひとつになります。動脈硬化は動脈にコレステロールや中性脂肪がたまって、血管が詰まったり硬くなったりする状態のことです。

わたしたちの体はナトリウム(塩分)の量が一定になっていて、塩分を取りすぎると体内のナトリウムの濃度が高くなります。体はナトリウムの濃度を元の状態に戻すため、血管により多くの水分を送ります。その結果、血管がふくらむのです。

圧力がかかった状態(高血圧)がつづくと、それに耐えるため血管の壁は厚くなります。しかし、血液が流れるうち側は狭くなり、抵抗がふえてもっと圧力がかかります。また、血圧により血管に傷がつくとコレステロールなどの脂質がたまりやすくなるので、さらに管内は狭くなります。高血圧→動脈硬化→高血圧のサイクルから抜け出せなくなるのです。

しかし、食事のときにちょっとだけ工夫すると、塩分をひかえることができます

高血圧にならないためには、どのくらいの塩分をとるのがもっとも適当なのでしょう。日本高血圧学会は、成人が一日に摂取する塩分の量は6グラム未満を薦めています。

しかし2016年11月14日の厚生労働省の発表によると、一日の平均食塩摂取量は男性の場合なら11.0グラム、女性なら9.2グラムになので、ほとんどのひとが、理想の塩分の2倍近くも摂取しているのです。

そこで、ふだん何気なく使っている調味料を見直してください。実は塩分がたくさん含まれています。調味料に含まれる塩分の量は次のとおりです。

大さじ1杯(1.8グラム)に含まれる塩分量
薄口しょうゆ    2.9グラム
濃い口しょうゆ   2.6グラム
ポン酢しょうゆ   1.1グラム
中農ソース     1.1グラム
トマトケチャップ  0.6グラム
マヨネーズ     0.4グラム

参照:日本食品標準成分表2015年版

調味料がまったくないなら、食事は味気ないものになってしまいます。おいしく料理をたべてかつ摂取する塩分を控えるには、調味料を「かける」のではなく、「つけて」みましょう。

コロッケにソースをかけないで、ちょんちょんとつけてみる。サラダにもマヨネーズはかけないでちょこっと野菜につけてみる。ほんのちょっとの工夫で、摂取する塩分の量はグーッと抑えられるのです。

それから食事中に手の届く所に調味料を置かないという工夫もしてみるとより効果的です。また、普段から塩分の強い食べ物を好むなら、市販の減塩調味料を積極的に活用してみましょう。

魚やエゴマの油を積極的にたべよう

oil食用の油にはいろいろな種類があり、大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けることができます。

飽和脂肪酸と呼ばれる油はココナッツオイル、パームオイル、牛、豚の油、ラードなどです。また不飽和脂肪酸には、魚の油、エゴマ油、あまに油、くるみなどに含まれる油、べにばな油、コーン油、大豆油、オリーブ油、サラダ油などがあります。

2016年7月6日、米医学誌「JAMAインターナル・メディシン」で食用あぶらがどのように体に影響しているか発表されました。米ハーバード大学のワン・ドン氏は12万人いじょうを対象に30年間にわたって、食用油の体にあたえる影響力を調査しました。

その調査結果から、同じ量の炭水化物を摂取していても、飽和脂肪酸をよりおおく食べるひとは、不飽和脂肪酸をよりおおく食べるひとに比べ早死にすることがわかったのです。

しかし、飽和脂肪酸の油が必ずしも悪い油というわけではありません。飽和脂肪酸の油でも必要な油もあるからです。

またこれまでの研究で最も注目されているのは、不飽和脂肪酸のなかのオメガ3系の油です。オメガ3系の油には、魚の油、エゴマ油、あまに油、くるみの油などがあり、積極的に食べるなら血液がサラサラになって血管をいい状態にしてくれます。

しかし、オメガ3系の油は熱に弱いという特徴があるので、サラダなどのドレッシングとして活用してみましょう。またどんなにいい油であってもやはり油は油です。高カロリー食品なので、取りすぎるならやはり肥満の原因になるのを忘れないで下さい。

糖質の吸収を抑えるごはんの食べ方

how to eat carbohydrate同じ量のごはんを食べてもできるだけ糖質として吸収されない食べ方があります。それは、ごはんを冷ましてから食べることです。

炭水化物の主な成分はデンプンです。デンプンには消化器官で吸収されやすいものと、吸収されにくいものがあり、通常デンプンが小腸に入るとブドウ糖に分解されて、血糖値が上昇します。

しかし、いちど温めたデンプンを冷ますと、小腸では消化されないデンプン(レジスタントスターチ)の量がふえるのです。レジスタントスターチはデンプンでありながら、エネルギーになりにくい(血糖値を上げない)デンプンなのです。

レジスタントスターチはお米だけではなく、ジャガイモ、ライ麦などにも多く含まれています。しかし小麦にはあまり含まれてはいないようです。

もしも、「糖分のとりすぎかな」っと思ったら、是非レジスタントスターチの特徴を利用してその効果を確かめてみましょう。

ウコンやしじみ汁が二日酔いに効果がある証拠はない

partyお酒をいただく前にウコンを飲むと二日酔いしにくくなるというのは実は本当ではないようです。しじみ汁も同じように、二日酔いが解消される科学的な根拠は未だないのです。

体にいい食品であることは確かですが、薬のように即効性があるわけではありません。それよりもウコンやシジミ汁を飲んでいるから安心して、ついついお酒を飲み過ぎてしまうほうが問題です。

過剰な飲酒は習慣になりやすく、また肝機能を低下させます。また、お付き合いなどでお酒を飲まなければならない場合、少しでもアルコールの吸収を抑えるには、お酒を飲む前にタンパク質を食べるか牛乳を飲んでみましょう。アルコールの吸収を緩和する効果が期待できます。

お酒は楽しく、適量を心がけて下さい。質のいい飲み方なら血のめぐりが良くなるので、健康にもいい影響があります。

一気に起きる・だらだら起きる、体にいいのは?

wake up朝、起きる時間は一日の中で一番大切な時間帯です。なぜなら、自律神経の副交感神経系が活発に活動している状態から交感神経系が活発に活動する状態へと切り替わるからです。

自律神経は意識しなくても勝手に動いてくれる神経のことをいい、たとえば、心臓の脈拍、呼吸や瞬き、胃腸の消化活動、体温や血圧など無意識下で調整される神経です。そして自立神経は交感神経系と副交感神経系に分けられています。血管に関係がある各神経系の働きは次のとおりです。

交感神経系の働き 副交感神経系の働き
心拍数を増やす

血圧を上げる

血管を収縮させる

心拍数を減らす

血圧をさげる

血管を拡張させる

朝の目覚めの時間帯は、また副交感神経系が活発に働いています。しかし徐々に心拍数が増えます。血圧があがります。また拡張していた血管は縮小します。そして体は、日常の活動がふつうにできるように切り替わるのです。この時間帯は血管におおきな負担がかかるので、起きてからの数時間は脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくなります。

体のメカニズムを考えると、ゆっくり起きる方が、じつは健康的な朝の目覚め方です。
いかがでしたか。池谷先生の健康に関する知識は面白くて、分かり易くて、知って損はありません。ほんのちょっとの知識でも、知っているだけで大きな病気を防ぐこともあります。

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