2015-12-27(2017-3-1更新)

「死にたい」「何もしたくない」無気力から抜け出す方法 その2

前回につづいて、無気力から抜け出す方法をお伝えします。

無気力が連鎖する「無気力のサイクル」を避け、そして、克服するにはとにかく考え方を改善して行動を起こさなければなりません。

そこで、これからおすすめする方法を実行してみて下さい。

これはバーンズ博士が薦める、ひとりでおこなう認知行動療法です。


以下の中から、興味がわいたもの、無理なくできそうなものをひとつ選んで、1~2週間、実行してみましょう。

全部を実行する必要などありません。あなたにストレスがかからない方法を選ぶことが一番大切です。

1.「1日の活動スケジュール」を作ろう

まったくやる気がでないなら、この方法をおすすめします。

やり方は「朝起きたら、その日のスケジュールを計画する」、これだけです。とても簡単な方法です。ですがこれでも効果があるはずです。

こちらの計画表をご覧ください。このように1時間ごとのあなたの行動を表に書き込んでみましょう。

その日の予定 その日を振り返る
時間 時間ごとの活動を計画 実際にしたことを書く
嫌でも出来たこと(M)
楽しかったこと(P)
8:00〜9:00
9:00〜10:00
10:00〜11:00
11:00〜12:00
12:00〜13:00
13:00〜14:00
14:00〜15:00
15:00〜16:00
16:00〜17:00
17:00〜18:00
18:00〜19:00
19:00〜20:00

書き方にルールはありません。自分が分かるように記入すればどんな書き方でもいいのです。

これはあなただけのスケジュールなのですから。

たとえば、8:00ー9:00の欄でしたら、「ストレッチ」や「コーヒー」、9:00ー10:00の欄には、「会議」や「掃除」など、「したいこと」または「やろうと考えていること」を書いてください。

何も書くことが思いつかないなら、たとえば、「ベッド」とか「ソファ」とかその時間にあなたがいると思う「場所」を書いてみるのもいいことです。

そして、一日の最後にその日を振り返って、実際におこなったことを書いてみます。

スケジュール通りにできたこともあるでしょうし、できなかったこともでてくるはずです。

計画とおりにいかないことがでてきてもあまり気にしないで下さいね。

完璧に計画通りに行動する必要なんてないのですから。

最後に1時間ごとの行動を評価します。

評価の仕方は、「しなければならないこと」もしくは「義務感からした事」には(M)、「自分の楽しみ」や「行動したくてしたこと」には(P)と書いてみます。

そして、(M)は義務、(P)は楽しみと覚えておいて下さい。

これが出来たら、この(M)(P)に0点から5点の間で点数を付けていくだけです。

例えば、「レポート作成」が義務的な活動であればMです。これを「とても難しい」もしくは「大変な作業だ」と感じるなら、評価はM5に近くなります。

また、毎朝一杯の「コーヒー」を飲む習慣があって、それを楽しみにしているなら、評価はPとなるはずです。

あなたの満足感や幸せの感じかたに応じてP3やP4のように書き込んでみましょう。

このスケジュールの作成ポイントは義務的な活動と楽しみをバランスよく取り入れることです。

この方法を利用すると「自分にはできない」なんて思うことでも反論できるようになれるのです。

また、この方法を利用するなら、少なくとも一週間は続けてください。そして、慣れてきたら、できるだけ満足度の高くなるスケジュールを作成してみましょう。

また、1日の活動スケジュールは孤独の克服にも役立ちます。

2.「ぐずぐずを克服するシート」を作ろう

「やりたくない」「できっこない」「何となくやる気になれない」「面倒だ」という「先延ばし型の無気力さ」に効果的なのはこの方法です。

こちらのシートをご覧ください。

「記事を執筆しなければいけないが、何となくやる気になれない」という例で、記入してみました。

日付 活動を細かく分ける 予想の
難易度
予想の
満足度
実際の
難易度
実際の
満足度
1月10日 1.情報収集をする 90% 20%
2.ざっと読む 80% 20%
3.ポイントを書き出す 95% 50%
4.内容をまとめて書く 95% 50%
5.編集する 100% 60%
6.もう一度読む 50% 50%

このシートの記入法は、先延ばしにしている作業を細かく分けることから始めます。

作業が終了するまでの一つひとつの段階を出来るだけ細かく分割して順番に書いてみましょう。

分割した作業には、それぞれの難易度を記入していきます。「嫌だ」「難しい」「大変だ」と感じるものほど大きい数字を記入する、といった要領です。

次に、分割した作業工程を終わらせたらどのくらい満足できるか予想して、それぞれ記入しましょう。

「達成しても何の価値もない」と思う作業なら、予想する満足度は低くなるはずです。

また反対に「うまく達成できたら素晴らしい成果になる」と思う作業なら、予想する満足度はもちろん高くなるはずです。

ここまでシートに書きこんだら、実際に書き込んだ順番でその作業を実行するのみです。

そして、各作業の進行にあわせて、実際に感じた難易度や満足度を書いて見て下さい。

あなたの予想が実際の結果と必ずしも同じになるとは限らないはずです。

3.「なんでも記録帳」を作ろう

「虚しさ」からかんじる無気力を克服するには、この方法がおすすめです。考えたこと、思ったこと、すべてを記録する「なんでも記録帳」を作ってみましょう。

記録をつけるのは、考え方を変える分岐点となるのです。

では、記録例をご覧ください。

日付 状況 感情 自動的に考えた事 気分が良くなる考え方 結果
12月24日 今日はクリスマスイブ。クリボッチ。 孤独
自己嫌悪
虚しい
大抵の人は楽しみなんて持っていない。 そんなことはない。自由に楽しんでいるし、楽しむ自由もあるはずだ。 とりあえず、好きな映画でも見てみよう。
何をやってもどうせ楽しめない。 気分がいい時だってあったはず。何も楽しめないなんてそれはおかしい。 お風呂に入ってリラックスしてみよう。
誰とも話したくないし、誰とも合いたくない。 そんなことはない!誰か信用できる人なら、会ってみたいと思うし話もしてみたいと思う。
何にも興味がもてない。 そんなことはない!これまで何にも興味が持てなかったなんてことはあるだろうか。

この方法のポイントは「必ず書くこと」です。頭の中で考えるだけではだめなのです、紙に書きだして、無気力になってしまう考え方に反論して下さい。

4.「満足予想表」を作ろう

ひとりだから何をやっても意味がない……、こんな気持ちで無気力になってしまう場合はこの方法を実行しましょう。

次のような表を作ってみて下さい。

日付 嬉しい、あるいは
満足する行動
誰かと一緒
もしくは1人
行動前に記入
予想する満足度
行動後に記入
実際の満足度
4月1日 散歩 1人 30% 50%
4月2日 犬と遊ぶ 1人 30% 60%
4月3日 友達とランチ 友達と3人 60% 65%
4月4日 映画鑑賞 友達と2人 70% 75%
4月5日 散歩 1人 30% 50%
4月6日 ジム 1人 50% 70%
4月7日 子供とサッカー 子供と2人 70% 80%
4月8日 散歩 1人 30% 50%
4月9日 ジム 1人 50% 60%
4月10日 家族と買物 家族と3人 80% 85%
4月11日 読書 1人 80% 85%
4月12日 散歩 1人 30% 50%

この計画表のポイントは、一週間以上の日程を書くことです。

何も思いつかない?そんなときは肩の力を抜いてくださいね、どんなに小さなことでもいいのですから。
「誰と行動したかの欄」は大切な項目です、かならず記入することもこの表のポイントです。

計画表を作ったら、「満足予想表」に記された日程をこなして、さっそく結果を確認してみましょう。

ひとりのときと誰かと行動したときの満足度をよく比べてください。
……きっと、ひとりで行動しても、思っていたより、ずっと楽しい時間を過ごせているはずです。

この表の利用にはポイントがあります。

ひとりのときと、そうではないときの行動を比較するには、似たような日程同士で比較することです。

あまりにも比較の対象が違いすぎると、もちろん満足度も大きくかわってしまうからです。

たとえば上の例でいうと、「ジムに行く」、「子供とサッカーをする」、「散歩をする」は似たような日程と考えられます。

満足予想表は次のような気持ちの切り替えに効果的です。

  1. ひとりきりなら何も楽しめないと思い込んでいる
  2. 大失敗したから、心から楽しむことなんてできないと思い込んでいる
  3. お金持ち(有名人・成功者)ではないなら楽しめないと思い込んでいる
  4. 誰も関心を持ってくれなければ楽しめないと思い込んでいる
  5. 完璧じゃないと満足なんかできないと思い込んでいる

満足予想表を活用した結果がおもわしくないときは、3つ目にご紹介した考え方を記録して修正する「なんでも記録帳」を試してみましょう。

何事もあせらなくていいのですから、のんびりいきましょう。

今回のお話はいかがでしたか?

ご紹介させていただいた方法は「新しい認知療法の紹介 嫌な気分よさようなら」著デビット・D・バーンズでもっと詳しく説明されています。

興味がある方はぜひ、読んで下さい。

自分でうつを治す方法